どはまりきりました

前回の続き。
翌朝、電話で連絡取り合いながら、資材と機材の準備。

漏水箇所が、計測機器との接続箇所で、機器側から漏れているようにも見え、
数年使った中古品だという事だったので、機器自体の圧力試験をしてみることにしました。

また、機器が大丈夫だった場合、既設配管が少しずれているので、フランジ面の当たりが悪い場合に少しでも吸収できるようにパッキンを柔らかいものにしてみようという事で準備をしました。

ただ、パッキンを替えても漏れた場合は、次の施工方法がありません。
鋳鉄管なので溶接とかは不可能ですし、そもそも距離が短すぎて使える役物がありません。
色々シミュレーションしてみても良い方法は浮かばず。

逆に機器がダメだった場合は、その機器は使えないので機器の代わりになるものを入れるか、ナシで繋ぐかですが、ぴったり代わりになるようなうまい材料はすぐに間に合いません。
また、ナシで繋ぐには追加で部品が必要ですが、こちらも口径がΦ200mmとなると在庫している商社がありませんでした。
役所の方と一緒に方々あたりましたが、長野県内にはない感じ、メーカーから出荷してもらうしかなさそうですが、今日の今日は不可能。
こちらも次の矢が準備できず。

最悪昨日設置した新しい仕切弁を外して、その分の距離を稼いで配管すれば、パイプはうちに、部品は近くの商社にありそうなので何とかなりそうです。
ただ、弁を外すには昨日完全に止まらなかった弁を又操作する必要があります。

弁がある上の施設まで数百メートル徒歩で山登りをして頂かないといけない。
止めた後の戻り水が相当あり、時間と手間が掛る。
鉄製の弁なので、できれば何度も操作したくない。
ので、避けたいところですが、最悪その準備もしました。

早朝から水位回復をさせ、とりあえず、できることから初めました。

まずは測定機器の漏れ試験。
機器の両側に蓋をして圧力試験。

あっけなく水漏れ。
マサカ?!です。

あまりの漏れ具合にびっくりしました。
コレじゃダメだ。
ということでこの機器を使わず、配管を接続する準備にとりかかりました。
ただよく見ると漏れている部分が分解できそうです。

こういう機器は分解するとメンドクサイことになる場合が多い(調整済み!分解したら保証しないよみたいな事が多い)ので、慎重に様子をうかがい。
でも漏れているわけだし、修理しないといけないので、でも何百万円もする機器だからって葛藤しながら、簡単には諦められず。ダメ元でそっーっと分解してみました。

一体構造になっていると誰もが思っていた部分が外れて異物が噛んでいるのを発見。
この機器は硬い樹脂とステンレス板を組み合わせた部分があり、パッキンとかは介さず樹脂の馴染みだけで止水している構造でした。
異物によって変形した樹脂を修正して、組立て。
接続する配管材がまだ届かなかったので、ダメ元でもう一度配管してみました。

通水。
漏水なし。

やった!
機器の測定値も正常。
よかった。
なんとかなりました。
次の矢、次の矢で色々手配してしまったものを可能な限りストップ。

どうやら前回使っていた環境が砂が舞うような場所だったらしく、機器の周囲に付着。
そのままでは配管が密閉されているので何ともないんですが、取り外したときに、その馴染む部分に隙間ができて異物が侵入。周りはキレイに洗浄してありましたが、内部までは洗浄できていなくて、そのまま配管。僅かな隙間から水漏れ。
って事のようです。
僕らからしたら、支給された機器から漏水なんて「マサカ!」です。
なんでも確認が大切ですね。勉強になりました。

諸事情で工事が延期になったので、当日は立ち会ってもらえなかったんですが、メーカーさんがいたらもうちょっと判断が違ったかも知れませんね。

役所の方もダメだったらどうしようかって心配していましたが、とりあえず、費用もかからず復旧できたのでヨシとします。
ありがとうございます。

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