節水トイレその2

節水トイレの続きです。

先日、浄化槽から公共下水道へ切り替える工事をさせていただきました。
一般に浄化槽からの切り替えの場合、今までの配管はそのまま流用する事が多いです。

もともと当社で施工したお客様なので、精度はバッチリだったんですが、勾配が今の下水道の基準より若干緩く施工されていました。
これは浄化槽の工事では多いんですが、浄化槽で処理後の排水は道路脇の側溝などに放流するので、あまり深く配管する事ができません。
浄化槽を通過するだけで15センチとか下がってしまうので、いかに勾配を取るかがいつも重要になります。
配管が長くなると当然落差も沢山必要なので、勾配を緩くせざるおえない場合が出てくるのです。
明らかに不可能な場合はポンプ槽を設けてポンプで送り出すって事もするんですが、工事費用とメンテナンス費用がかかるので中々難しいところです。

脱線しました。

で、せっかくなので便器を最新の節水便器に交換しました。
結果、詰まりました。
正確にはつまりかけました。
施工後メンテナンスのため点検すると、排水配管がつまりかかっていました。
なんとか流れていたって感じで、このまま使い続けても詰まって完全に流れなくなる事はなさそうですが、配管内に常に汚物が停滞している感じでした。

工事の際に、心配だったのでなるべくトイレの近くまで配管を深くもってきて落差で加速させようとしたんですが、わずか足りなかったようです。その距離数十センチ。とはいえマス単位でしか修正できないので、それ以上になると配管替え工事を行う事になるんですが…

とりあえず、設定を変えて洗浄水量を若干アップさせました。
その後、経過を観察していますが問題なさそうです。
何せ既設管なので、全部やり替えって訳にはいかないので、これでダメなら配管替え手前の一部配管の改造って手も残っていたんですが、そこまでではなかったようです。

数mも搬送できないとは、意外と意気地がなくてビックリしました。
排水勾配、配管長さ、排水ますの種類、洗浄水量、色んな要素が絡み合っています。
次はもっと慎重に検討する必要がありそうです。

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