浄化槽の設置工事その2

坂城町の浄化槽工事では覚悟していた地下水も無く順調に掘り上がり、ベースコンクリートの打設まで進みました。

 

ここからは、先日着工にあたって現場を試掘した後、中堅くんと相談したお話。

浄化槽の設置工事では勾配が取りにくい事が多いんですが、今回も厳しめ。
それでもこれ以上は譲れないって数値まで追い込んで設置するレベルを決めて、そのレベルで既存配管に繋いでもギリギリ(ポンプアップしなくても)OKっていう設計でお見積してあります。

しかし、その施工だと浄化槽天端スラブの厚みが、メーカー標準施工値内ではあるんですけど十分取れない部分が出てくるし、配管の勾配も緩め。
スラブ厚は念のため、メーカーの代理店に確認すると、やっぱり厚いに超した事はないって回答をもらっていました。

試掘して詳細に測量した結果、既存配管が接続する予定の場所より下流側に勾配があり、接続場所を変更する事で浄化槽のスラブの厚さが稼げる事が判明。
 
 
浄化槽の設置高を何ミリ下げ、どういう配管ルートで施工するのかを再検討しました。

浄化槽を下げると嵩上げの部品が必要になるが、こちらは本体と一緒に手配済みで、嵩上げの高さも今回下げる数値で収まっているのでOK。

接続場所が変わるので、合流地点で予定していたマスの種類が代わり、どのマスを使うかを再検討しました。候補は複数あるが、設置場所に勾配がついているので「ふた」のみ勾配が付けられるタイプの方がよさそう。
さらに敷地境界に近づくので、道路を通行する車のすれ違い時に踏まれる可能性が出てくるので耐荷重も気になるなと。

ただ、見積書の価格と差違が出てくるので、今回工事の仕上げと、最終的にお客様がどうしたいのか意向などにもよるので、候補を絞って相談する事にしました。

 
さらに、設置場所の地盤に勾配が結構あるので、余裕がなければ、上部スラブは浄化槽と同じに水平にしか仕上げられないが、厚みがある事により勾配を付ける事も可能になった。
現状の地盤の勾配に合わせていくのか、水平にして下流部ですりつけるのか、こちらも、お客様が今後インターロッキングやコンクリート舗装などをする予定があるかどうかにも関係するので、こちらも打ち合わせる事に。

 
さらにさらに、浄化槽の設置高が下がったので、上流側配管の勾配を再計算、ベストな勾配で配管ができるか検討する。
距離が短いので、設計よりも勾配を付けた理想的な数値で施工しても大丈夫そう。
途中に使ってるマスも勾配に合わせて変更する必要がない事も確認。
こちらはベストな施工に持って行けたのでお客様に報告のみすればいいかなと。

 
さらにさらにさらに、放流先は来年道路端の側溝の改修工事が行われそうなので、今回工事の先の配管は、来年の改修工事後最終的にキレイに仕上がるように今回工事を施工する必要があると。

 
ちょっとした変更なんですが、抑えなければいけないポイントが結構出てきます。
余裕がある施工ができればある程度ルーズでもいいんですが、なかなかそうもいかず、新築のように真っさらから始めるわけでもないので、調整しないといけない部分もあります。
 
もちろんお見積もりの時にも同じ事を考えて設計しています。
公共下水道への接続工事の時も、浄化槽設置工事程ではないですが、似たような事をしていますね。
お客様の希望と仕上がりや使い勝手、設備の性能、予算などのすり合わせが大切です。

© 2024 futabasetsubi Ltd