ちょいちょい『浴槽追い炊き配管の交換』ページのアクセスが多いようなので、関連して。
こちらの記事も参考に『循環配管の更新のはなし』
最近のシステムバスは『防水パン』などと呼ばれるシステムバス全体を受けるトレーのようなものがあります。(無い場合もあります)
万が一システムバスのジョイントやパッキンなどから漏水した時に家屋に被害が及ばないように最後の砦になる部分。
なので。防水パンは配管を貫通する部分が決められています。
浴槽の追炊き管もそこを通すようになるのですが、どうしても更新性が損なわれます。
防水パンが無い場合は、空いている空間を最短距離で配管していけば良いので、スペースにも余裕がありますし、更新も比較的容易に行えます。
古いシステムバスが比較的簡単なのはその為です。
最近は、住宅も気密性などから自由に通せなかったりしますし、システムバスの品質が良くなっているので、逆に(更新させようって考え方がそもそもないので)更新性の確保が難しくなっています。
ちょっと前の新築住宅の現場で、スタッフが色々考えて、ウチでは初めて土間コンクリート内にさや管を仕込み、更新できるようにしました。
更新を考えなければ、先に隠蔽の実配管(実管)をしておいて、システムバスの組立てや建物の完成後、前後の浴槽の循環口と給湯機を繋ぐって感じの手順。
さや管を仕込んだ場合は、先に隠蔽部にさや管を仕込んでおいて、システムバスの組立てや建物の完成後、実管を通して前後の浴槽の循環口と給湯機を繋ぐ手順で作業を行ないました。
建物が出来上がってから配管しているくらいなので、当然更新も簡単にできます。
さや管が無い場合は、実管が土間コンクリート内に埋め込まれているので配管の更新は不可能です。
最初『さや管入れる方式で行きます』って聞いた時は、うまく行くのか?ってちょっと思ったけど、大成功だったようで。
「今度から、こう言うやり方もできるね」ってワザがひとつ増えました。
ちなみにアイキャッチのこの画像は、違う現場の物ですが。
システムバスのエプロンの中、『将来給湯機を交換する時に追炊き付きにするかもしれない』というご希望だったので、貫通部に追炊き管とリモコン線用のさや管を仕込みました。
実現性が分からないので、取りあえずありものの『さや管』を入れて、前後をコーキングで塞いであります。
必要ならコーキングをとれば、さや管として使えます。
お客様の希望に合わせて。やれる事は全部やります。