引用元 NHK 2024.04.08 17:32
水道事業統合による広域化へ 県内初の協議会設立 4市町と県事業の効率化やコスト削減などにつなげるため、長野市など4つの市や町、それに県の企業局は、水道事業の統合を目指す新たな協議会を立ち上げました。
水道事業の統合による「広域化」に向けた協議会が設立されるのは県内で初めてです。水道事業をめぐっては、人口減少が進むなか、料金収入の減少や老朽化した施設の維持管理費の増加、専門人材の育成などが課題となっています。
このため、長野市や上田市、千曲市、坂城町、それに県の企業局は3年前に研究会を設置し、「広域化」による事業の効率化について検討を進めてきました。
今年度からは、水道事業の統合を目指して具体的な方針を話し合うため新たな協議会を設立し、8日開かれた初めての協議会では、4つの市と町の首長らが、会の規約や検討事項などについて確認しました。
今後は、水道事業を共同で行う「企業団」をつくった場合の組織体制、事業計画や財政運営のあり方、住民の理解を得るための広報活動などについて話し合うとしています。
水道事業の「広域化」に向けた協議会が設立されるのは、県内で初めてです。
会長を務める長野市の荻原健司市長は「広域化を進めて将来世代に負担を先送りしないことが大事だ。水道料金はどうなるのか、老朽化した施設や耐震化はどうなっていくのかなど、住民の理解を得ながら進めていく」と話していました。なぜ水道事業の「広域化」を目指すのか。
背景にあるのは今後、さらに進むとみられる「人口の減少」です。
人口減少が進むと水道料金の収入が減少します。
研究会の試算によりますと、この地域全体の収入は2019年度におよそ117億円でしたが、50年後には75億円と、率にして36%減少する見通しです。
一方で、老朽化した水道管の交換など、施設の維持管理費は増加します。
試算では2019年度のおよそ61億円が、50年後にはおよそ111億円と、1.8倍に増える見通しです。
長野市上下水道局では「老朽管は増えてくるし、将来にわたって事業費は増える見通し」と話しています。
こうした課題に対し、研究会は水道事業の「広域化」により施設の集約や効率的な運用が可能になり、コストの削減につながるとしています。
研究会のシミュレーションでは、ポンプ場や水位計などにかかる費用は、2020年度のおよそ262億円を、50年後にはおよそ197億円に削減できるとしています。
また、浄水場も今の32か所から28か所に減らせると見込んでいます。
さらにもう1つ、広域化のメリットとして掲げているのが「専門人材の育成」です。
広域化に伴い、水道事業の担い手が市町村などから「企業団」に移行すれば、定期異動の影響を受けず高い専門性を持つ人材を育成できるとしています。
いよいよ動き出しますか。
企業団ですね。長野県は『企業局』なのでこれの規模が大きいバージョンですかね。
水道局もそれぞれ違いがあって、予算やスタンスの違い、如いては考え方の違いなんかがはっきりしていて、技術力の差も大きいので、そのあたりの擦り合わせや統一化が図られると良いですね。
記事にもありますが、大規模な工事や計画が複数年にわたる事も多々ありますし、定期的に異動があって問題先送りってよくある話もライフラインには合わないと思います。
上手くスリム化が図られて、コストを抑えつつ永続的に安定した水道水の供給がされるといいですね。