日邦バルブ製品が能登で活躍しているらしい

引用元 信濃毎日新聞デジタル 2024.03.28 09:45

 

日邦バルブ製品が能登で「活躍」 給水管の破損防止や給水車に大量の水、自治体への営業加速

給水器具製造の日邦バルブ(松本市)が開発した水道関連製品が、能登半島地震で耐震性を発揮したり、給水の際に活躍したりした。水道管などに大きな被害が出た石川県輪島市で導入されていた同社の耐震型の「分水栓」は破損せず、水道メーターの交換を円滑に進めるための別の製品も応急給水に役立った。今回の地震では水道インフラの耐震化の重要性が改めて注目され、手応えを得た同社は営業を強化する方針だ。

「動いてるけど大丈夫?」。地震後、水道復旧の支援で輪島市入りした東京都水道局の委託業者から日邦バルブに問い合わせがあった。深刻な被害が出た同市内で業者が確認した日邦バルブの耐震型の分水栓についてだった。

分水栓は上水道の基幹的な配水管と、各家庭などへ水を送る給水管とをつないで水を分岐させる部品。同社が2019年に発売した「耐震型サドル付分水栓」はバルブの一部が左右に回転し、接続部にかかる負荷を逃がし破損を防ぐことができる。委託業者側は回転の動きを見て破損しているかを確認してきたが、揺れによる破損はなかった。

一方、断水地域などへの給水に役立ったのは「メータバイパスユニット」と呼ぶ製品。集合住宅などで水道メーターを交換する際、本来の水の流路とは別に「バイパス」を事前に設けておくことで、断水せずに作業を進めるためのユニットだ。

災害時の活用もにらみ、バイパスから流水を取り出せる機構を備えたタイプを20年に発売。能登半島地震の被災地のうち、半島中部の石川県中能登町でも設置されていた。

同町では被災後、同ユニットを活用し、災害給水拠点が設けられた。通常の水道の蛇口と異なり大量の水を取り出せるため、給水車への水供給に威力を発揮した。給水車は被害がより深刻な能登半島北部の被災地で活動。水道施設の漏水確認に必要となる水としても利用した。

日邦バルブは、能登半島北部で水道インフラが被災し断水が広がった一方、中能登町に設置されたユニットは有効だったとし、広域で地震に備える必要性を指摘。長野県内も中南信を中心に被害が予想される南海トラフ地震も念頭に「各自治体への営業を加速させたい」としている。

記事にもあるように、サドル分水栓は本管から各戸への給水の為分岐するための部品。引用元の記事の写真は、取出しの配管が真横より少し時計方向にまわっています。
こうやって動くのが耐震性(可とう性)ってやつですね。

メータバイパスユニットはサイズがφ40~のようなので、マンションや工場などの大口用ですね。
緊急用の取出しに使ったり、逆に送水に使ったりできるようです。本来はメーターを交換する時のバイパスなので、この間の現場に付いていたら防げたのにって感じです。
どちらも給水管の取出し配管(水道メーターの上流側)の部品なので、新設や布設替えの工事などで設置されるものです。耐震化は水道管の耐用年数もあり喫緊の課題なので、今後増えて行きそうですね。

ちなみに。
日邦バルブさんは、上のような給水管まわりの部品を作っている長野県松本市のメーカー。
僕らはサドル分水栓や給水部品をよく見かけますが、一般だと不凍水栓柱が身近ですね。

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