電蝕

僕らの業界に訪れる様々な小さなブーム。
産業廃棄物、過積載、アスベスト、最近は電気絶縁のはなし。

ここにもアクセスが多い『電蝕』は、種類の違う金属同士が接触すると腐食しやすいって事なんですが。

フランジ接続の配管だと、近年は当たり前に鉄のフランジにステンレスのボルトを使う場合は絶縁仕様のボルトを使います。

以前も書きましたが、直ぐにどうこうなるわけでもなく、なったりならなかったり。
鉄のフランジ同士にステンレスのボルト、鉄とステンレスのフランジにステンレスのボルトなどの組み合わせや、設置されている場所など、色々な条件が重なると急速になるかも。って事なんですが、僕個人的には過去に『明らかに電蝕でやられたっていうボルトやナット』は見た事がありません。

予算があれば全部使っておけば良いのでしょうが、当然絶縁仕様の方がお値段がしますし、ボルトが長くなったりして配管しにくくなる事が多いので悩ましいところ。
なので、最終的にはお客様がどのくらい気にするかに合わせているようなところもあったり。

が。

絶縁仕様のボルトはそういう製品が存在している位なので全然使う方向で良いと思うのですが、最近は漏水や故障に関係ない部分でも異種金属となれば細かいところまで気にされます。
個人的にはちょっと神経質過ぎる気もします―。

ちょっと触れていただけでも、『電蝕が〜』って声が聞こえてきます。
電蝕は、中間に別の金属があっても、電位差がある金属が存在するとやっぱり『電蝕が〜』って事になり。

工場で作られている製品の中にだって、接液部や心臓部がステンレスでカバーが鉄とか、鉄の部品がステンレスのビスで留めてあったりとか、結構色々あります。

と。考え出すときりが無いので、考える事をやめました。

個人的には、その製品や設備が次の更新の時までに問題が起こらなければ良いと言う事で考えれば良いと思うんですよね。
あとは仮にその製品が劣化した場合のリスクの大きさとか。

現場経験のある人ならたぶん同じ事を思っていると思いますが―。
ねじ配管だとモロにかみ合うので気になりますが、それ以外は適材適所で良いような気がします。

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