小便器の選定

先日の宅内水洗化工事の打ち合わせで、「小便器をどうするか?」って話題になりました。

 
少し前に建築した住宅だと、大小それぞれ部屋がある間取りが多く、水洗化工事などでは1つの部屋にする事がよくあります。
大きなひとつのレストルームにして、ゆったりと使えるように、手洗いなんかも設けて、イザって言うときの介助スペースとしても活用できるようなレイアウトパターンが多いです。

大きなひとつのレストルームにしても、「小便器が欲しい」ってお客様は小便器を設置する事があります。
その場合はあえて仕切らないで、大小並べて配置します。
その方がスペースの有効利用ができます。が、使用者が多い場合は仕切った方が良い場合もあります。

 
そして今回の場合。
部屋自体のレイアウトは変えないで、便器を非水洗から水洗小便器に交換します。
なので、男子トイレはそのままのカタチです。
こちらからの提案は、床は汚れたりしていて古い便器の跡が出たりするのでクッションフロアを貼替え、そのついでに床を開口して配管も新しくする予定(小便器の配管は大抵つまりかかっています)でした。

すると、奥様が「壁掛式小便器がいいな」と。
今回は壁工事を行わない予定なので、そのままだと壁掛式小便器は設置できません。
予算的に床だけかなとも思いましたが、そういうご希望あれば「壁を補強して壁掛式小便器にします!」

 

以前も書きましたが、僕はいつも叩き台のプランで、小便器を付ける場合は壁掛式を御提案するのですが、TOTOさんのプランソフトではなぜか一般住宅で壁掛式小便器は想定していないようで、プランをつくる事ができません。
なので、プランシートは床置式の小便器でつくって、別に壁掛式の小便器の資料を用意します。
(メンドクサイ!)

こちらからの提案がいつもそのまま通るので、お客様の需要とも合致していると思うのですが、奥様が追加の壁工事をしてまでも壁掛式が欲しいとの事なので、「間違っていなかった」と再認識。

 

壁掛式だと汚ダレが便器と床の隙間に入る事がないので、床掃除がラクですし、汚れ防止のマットを敷くにしても普通の四角いマットでOKです。
この間の現場では、トイレがフローリングだったので、小便器下は汚れ防止の大判のセラミック製の床材(公共トイレで見かける床材)を使いました。
こちらは一般住宅用ですが、菌の繁殖を抑え、つるんとしていて目地もないので、さらにお掃除しやすくなります。

壁掛式小便器の弱点は、壁補強が必要な事と、強いて言えば寒さに弱いって事くらいでしょうか。
予算が許せば、絶対壁掛式が良いです。
僕個人的には大便器も壁掛式が良いと思っているくらいなので。

ちなみにフラッシュバルブは今回は「ミナミサワ」製です。
今回もお世話になります。

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