今日は水道管の点検のお手伝い。
水道局の生命線ともいえる、メインの送水管。
隧道内を点検しました。
外は真夏の気温ですが、トンネル内は涼しくて快適。
と言いたいところですが、暗く狭く湿度も高いので快適ではなく。
先日も、読売新聞にもありましたが、水道管の老朽化が社会問題になりつつあります。
(もうなっているのかな)
今日の配管も耐用年数が気になる頃です。
かといって、更新するとなると、予算もそうですが、技術的にもかなりレベルが高そうです。
こういう問題が全国的にあるんだと思います。
水道管の老朽化 広域連携で運営基盤の強化を
2017年08月28日 06時00分 読売新聞社説
重要な社会基盤を将来にわたって、どう維持するのか。運営体制を強化する取り組みが喫緊の課題だと言えよう。
水道管の老朽化が全国で深刻な事態となっている。40年の法定耐用年数を超えた管が、総延長の1割以上に上る。交換されるのは年間1%に満たず、破裂や漏水などの事故が数万件起きている。
政令市の中で最悪の大阪市では40年超が4割に上る。総延長5200キロのうち、更新は年間70キロにとどまる。2015年度の漏水は2400万キロ・リットルに達した。断水も増えている。
厚生労働省の有識者会議が、「遠くない将来、国民生活に重大な影響を及ぼす」と警告したのを真剣に受け止めねばならない。
上水道の多くは市町村が公営事業として運営する。給水人口が5000人以下の小規模な簡易水道事業者が5900近くもある。
全体の事業者のうち、3割が赤字運営だ。人口減に伴う水需要の減少を想定し、職員採用の抑制が進む。予算や人手の不足が、更新停滞を招いている。
近隣の事業者がまとまって、施設を共有する。工事を一括発注して無駄なコストを省く。こうした広域連携による効率的な運営が不可欠となろう。
問題なのは、施設の規模や料金の格差から、値上げにつながるのを警戒して、共同運営に消極的な事業者が多いことだ。
秋の臨時国会で、水道法改正案が審議される見通しだ。都道府県が責任を持って、広域化の推進に努めることを明記している。
現在、26道府県が協議会などを設置して、連携を検討中だ。水道事業は水源からの距離などが収支に影響を及ぼす。都道府県には地域の事情をくみ取り、調整・推進する指導力が求められよう。
民間の新技術や経営ノウハウを大胆に導入することも検討に値する。自治体が施設の所有権を維持したまま、運営権を民間に売却する手法などが考えられる。
一般家庭の水道料金の支出額は1990年代以降、ほぼ横ばいだ。必要な値上げを回避していては、施設劣化は解消されまい。
利用者に負担増を求める前提として、事業者は資産管理を徹底し、中長期の運営計画を綿密に練り上げる必要がある。
日本は高い技術力を背景に、「水インフラ」を輸出するビジネスに官民挙げて取り組んできた。足元の水道管の老朽化を放置しておくのは、本末転倒ではないか。
2017年08月28日 06時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
記事の紹介ついでにもうひとつ。
災害時でも飲み水供給 坂城町に「安心の蛇口」
8/25(金) 7:55配信 産経新聞
県企業局は24日、災害時でも飲み水を供給できる「安心の蛇口」を坂城町文化センターに開設した。配水設備の耐震化を図ることで、ライフラインを確保する。全国でも珍しい取り組みで、同局は今後も、同様の配水設備を増設する考えだ。
「安心の蛇口」は、耐震化を施した水道管で配水池と避難所などの施設をつなぎ、普段は水飲み場として供用する。災害の発生時に併設の給水栓に応急の給水設備を接続すれば、蛇口は約10口になるという。
開設式に出席した小林利弘・同局公営企業管理者は「県内には糸魚川-静岡構造線断層帯があり、いつ大きな地震が来てもおかしくない」と述べ、「備え」の大切さを強調した。
同局は平成37年度までに、上水道供給区域がある長野、千曲、上田3市と坂城町に計11カ所の「安心の蛇口」を開設する計画だった。だが、昨年4月の熊本地震で長期の断水地域が相次いだことを教訓に、計20カ所に増やす。
千曲、上田両市にはすでに、1カ所ずつ開設しており、坂城町文化センターは3カ所目となる。