実管いれつながり

先日の現場。
新設の現場ですが、地下のピットの区体に貫通する部分に実管が埋め込まれていました。

3m程の幅の部屋ですが、両側に実管が埋め込まれ、地下に埋設されている配管が外で繋がり、3mのピット内でバルブなどが付いて、反対の壁の実管を通って水槽へ入る配管です。

配管はNC管と呼ばれる現場で加工ができないパイプで、フランジなどで繋ぐだけのものです。

壁貫通の実管は建築工事の方で入れてもらってありましたが、実は通りが合っていませんでした。
多少のずれは、腕で(嘘です)合わす事ができますが、今回は両側で40mm弱のずれ。
しかも平行にずれいるので2回ごまかさないと合いません。

途中に使われているジョイントもそれほど角度を吸収できるタイプではなく、1箇所しかないのでズレを吸収するには足りません。
フランジが数箇所ありますが、口径が250mmもある事もあり、結局繋がりませんでした。

いや、繋がるは繋がったんですけど、明らかに斜めになったフランジを横から見ると隙間が見え、これ以上ボルトを締めてもステンレスのボルトが焼き付くだけで無理っぽかったので諦めました。

さすがに3mで40mmは無理でした。
正確には寸法的にはあっているんですが、角度がちょっとだけ付いていて、両側から合わせてくると40mmずれていました。
1500mmで20mmのずれなので・・・tanθ=20/1500で(合ってますか?)0.76度?
建築工事で角度が1度ずれているなんて普通あまり気にしてもらえません。

過去にも「実管入れた」なんて書いたことがありますが、僕らはmm単位で合わせていきます。
(右下の人気記事にも出てくるので皆さん苦労しているんだと思います)
通りはもちろん、高さ、角度、すべてが合っていないとうまく繋がりません。
3mの配管なら実管(貫通管)を入れる方が時間がかかるくらいです。

今回はあっても足りませんでしたが、普通は貫通管のそばにズレを吸収する部品を設けるんですけど。
でも、CADで描いていると無い方が収まりが良いのでついつい省きがちになります。
僕らは図面をみて、無いなら無いなりに精度を上げて施工するんですが。

実管入れ作業中

これは過去にウチで入れた時のもの。
現場(設計会社)によって入れ方がかわります。この現場は「型枠に力をかけない」と言う指示で鉄筋に固定しています。
鉄筋が動く場所は、実管入れだけの為のサポートを製作しました。

で、配管作業中。
バッチリぴったり収まりました。

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