先日友人から「給湯機の交換を頼まれたけど、給湯機との配管はどうすればいい?」っていう相談がありました。
友人は機械の販売をしている会社で配管作業もすることがあるので、普段からうちの施工方法と比べてメーカーの看板背負っている割にイマイチな工事をしている事に不満をもっているんです(じゃ改善しろよ!って思うんですが大人の事情でなかなか難しいらしい)。
仕事とは別に、「配管できるんでしょ、じゃ付けられるよね。」って感じで頼まれたらしいです。
それで、とにかく簡単につなぎたいって事で思いついた施工方法、「ウチの仕事」を知っているので自分が施工しようとしている方法に自信がないらしく、「こうやって配管しようと思うけど大丈夫?」って内容の相談でした。
それは、簡単につなげられるせいか、最近チラホラ見かけるようになってきた施工方法。ダメじゃないけど、普通の設備屋ではあまりやらない方法です。
本人はベストもベターも知っているので妥協しているのは判っているんですが、それでも心配だったらしく、「それならその辺の業者さんでもやってる施工方法だよ、ウチじゃやらないけど」って応え。
友人も簡単につなぐ方法として思いついたように簡単につなげるメリットはあるけど、ここが問題だよねって部分をアドバイス。そして、どうしてこういう施工をしないのか説明をしました。
さらに、一番に気にしている事が電蝕だったので、「うちはこうしているので防げている。だからこうやって施工するよ」と、たしかに施工しようとしている方法だと電蝕する可能性がありました。
最悪こうすれば電蝕は防げるよって妥協案も教えてあげました。ただ、部品代がガクンとアップします。
何にもでも理由があるって事ですね。見たも大事だけど、中身も大事。電蝕は中身の方かな。
そのカンタン施工方法は、全部調べたわけじゃありませんが施工説明書にも、ちゃんと載っていないし、今のところ実績もない(これもちゃんと調べたわけじゃありませんが、使ってある場合怪しくなっている場合がある)。
僕らの仕事では実績もとても大事。実績があるものは採用しやすいし、ないものは採用しにくく二の足を踏みます。当たり前ですけどね。
何かあった時のリスクが大きいので。役所工事でもそうです。
実績は?って言われます。
お金がもらえる工事でもないみたいだし、繋がっていりゃ良いみたいな、そもそも専門職じゃない人に依頼している時点で、そんなに期待しているわけじゃないから過分な心配しなくてもいいんじゃないかって事でとりあえず解決しました。
厳密に言うと、許可がないと給湯機の交換もまずいんですよー。
電蝕(電食)について
電蝕は漏水の原因になるんですけど、発生のメカニズムが難しい。
で、ちゃんと防止する方法があるんだけど、曖昧な部分もあり、発生するかどうかもよく判らない。
電蝕が起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。
起こる場合もすぐに(数年程度)起こる場合と何年もなんともない場合もある。
だからあまり気にしていない業者さんもいます。
でも可能性がある以上防ぐ必要あるんだけど、防ぐ為には知識と費用がかかる。と。
だから、いつもどうやればちゃんと防げて費用が抑えられるか現場で悩みます。
最初から全部自分たちで施工していれば、どうってことなくても、交換とか給湯機まわりだけだとか、施工範囲が狭いと逆に難しくなります。
公共工事でも昔は電蝕の「デ」の字もなかったのに、今は僕からみたら過剰に気にする場合もあります。
下の写真は給湯機のステンレス部品に鉄管部品をねじ込んだ部分。
通常あり得ないくらいに腐食しているので電蝕かと思われます。(鉄製のネジが半分無くなっています。)
最近の給湯機には付いていませんが、ちなみに当時ウチでは(心配なので)樹脂部品かステンレスを使っていました。